ある瞬間の創作
商店街の雑踏の中をひとり俯いて歩く。
たぶん寂しく暗くみすぼらしいその人は
とても幸せだったのかもしれなかった。
救いのない夜に救いのない私と薬とお酒
もう精いっぱいやってるけれど
つらいことが続いて
今日は県外から地上げ屋がきて
警察に電話したけど
対応してもらえなくて
コミュニティセンターの人が
勝手に個人情報を
その業者に教え誰がために
被害を受けて
家のことをしないといけなくて
テンション上げるために
MAXで薬を飲んで
テンション上げて
イライラを鎮めるために
抗不安薬をがぶ飲みして
何とか一日を終えて
どんどん私の
前向きに行こうとする
ギガ数が
減っていく。
他人に
侵食されていく
なんでこんな目に合うんだろう
みんな
自分のことばっかり
私はひとり
カタカタと打ち込みながら
薬と
お酒で
ひとり、ラりってる。
死にたい
明日は良い日なんだろうか
明日に希望を持っていいんだろうか
多分私は
盛大にラりって
明日に少しの希望を
ラりってるのはいけないけど
そうやって
一日一日
乗り越えていくしかない
そら飛ぶメロンパン。
空を飛ぶ
メロンパン
それを
気持ちよく
眺める
アル中
私
メロンパンの
ビスケット生地
の
かけら
甘い
生きてるんだと
私
明日を
メロンパン
に
託す
透き通る
ごとく
ひとりの
夜に
黒い影。
よろこぶのは
黄金色の
プリン
カラメル
添えた
バニラアイス
暖かい部屋で
読む
好きな本
そして
苦いカフェオレ
ひとり
過ごす
静かな夜
の
魔女が残した
黒い影
いらない明日、浮遊する今日。
お酒が欲しい
から
日本酒を
飲む
全部忘れることができる
魔法のようなもの
それは
いけないことだと
分かっているけど
傷つけよう、だましてやろうと
やってくる人たちが
耐えることがない
陰惨さ
やられたら
やりかえせばいい
自分が傷つく
くらいなら
と
眠る前に思う
睡眠薬を2度飲んだが
全く効かずに
夜の中にも
入ることができず
幸せになれなかった人の
つぶやき
少し
悲しい
明日は
いらない