チョコキャラメルパイとラズベリースコーンで紅茶の時間

 悩みつつ もがきつつ ゆったりとした喜びある日々を

はて、さて。

ふと、はて、さて、思う。

たとえば私がもっと美人さんだったら、世界は変わって見えるだろうか。

そういうどうでもいいことを考えることが

きっと痛くて、だめなんだろうけれど、

クリコは一晩中思いをめぐらせた。

たまに、こういう夜がある。

心のどこかにいつも容姿差別されてきた

思い出がよみがえる。

小学校、ブタがもっとブタになるようにと

嫌いなものを給食に入れられた。

中学校、先生にもっと走れこのブタと

ののしられた。

高校生、お金もらってもヤリタクナイ女子

一位に輝いた。

言い返せばよかったのに、と今の私のこころなら

ファイティングスピリットがあることが

あちこちで心を叩かれてきたおかげで

強くなったのかもしれない。

そのとき思った弱い心を吹き飛ばす。

朝になる。

私は、アンタタチヨリウエ。

ピンクのシャネルの口紅を

さっとぬって

5センチのピンヒールで

NYのストリートを歩いた。

 

 

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